事業において、成功するか失敗するかは「やってみないとわからない」というのが事実ではないでしょうか。
しかしながら、まずはやってみないと前に進みません。
要は「失敗しても大丈夫なようにしておく」、あるいは「すぐに撤退できるようにしておく」ということが大事なのではないかと思うのです。
つまり致命傷となるような状態だけは避けなければいけないわけです。
社運を賭けた乾坤一擲(けんこんいってき)といった決断はカッコはいいのだけれど、あまり何度もやるべきものではないということです。
桶狭間の戦いは、信長にとってそれしか方法がなかったからであって、事実それ以降、信長は人数的劣勢での奇襲といった戦いは一切していません。
「市場の変化に合わせて我が社を変えていく」というのは事業経営の根本ですが、今はそのスピードが目まぐるしく速くなっています。
それどころか「需要」それ自体が世の中からなくなってしまう現象すらあります。
例えば「レコードの針」や「カメラのフィルム」などがその典型です。
市場の需要に対応して設備投資をしたつもりが、あっという間に市場の方が変化してしまい、一気に過剰投資となるリスクがあります。
内製ばかりを考えずに、うまく外注を活用するというのも一つの手です。
特に借り入れに頼って過大な設備投資をしてしまうと、ブームが去ったり、新しい技術によって需要がバタッとなくなったりした時にはどうしようもありません。
当社のような小さな会社は、やはり借入れをしないというのが正解のような気がします。