【繁盛コインパーキングは?】

コインパーキングは「地べた」がなければ出来ない事業です。
特に「自社所有」で「地域限定」で「営業担当ゼロ」路線で行こうという場合、普通に市場に出てくる「売地」の中から、コインパーキングに適した土地が出てくるまで、じっと待つしか手はありません。
ただし待っている間に、既存のコインパーキングを視察したり、市場の売地にシミュレーションをしたり、他のコインパーキング業界の人たちから教えを乞うなどして、「目利き力」を養っておかなければなりません。
でないと、実際に適地が出たときに、パッと購入の決断をすることが出来ません。
むろんキャッシュポジションを高めて、その時に即資金対応が出来るようにすることも不可欠です。

コインパーキング事業は短期勝負ではないと思います。
じっくりと取り組む気持ちと、一つ一つコツコツと増やしていく姿勢が必要です。
そこが「累積経営」の要諦だし、面白さでもあると思うのです。

コインパーキングは「1に立地、2に立地、3に立地、4に料金設定、5に『きれいさ、明るさ、入れやすさ』」ではないかと感じています。
ではコインパーキングに適した立地は?
まず考えられるのは駅前。
これは間違いのないところでしょう。
しかしあまりに駅前でコインパーキングの供給が増えすぎると、値下げ競争に陥り、料金が値崩れし、低収益(赤字)地域となる可能性があります。
現にいくつかの駅前で、このような現象が起きています。

幹線道路沿いのコインパーキングは、比較的健闘しているようです。
「こんな場所に誰が止めるのだろう?」といった場所でも、そこそこ車が止まっていたりします。
コインパーキングのお客様は車なのだから、車が多く通る所がいいに決まっていると言われれば、全くその通りなのですが…
コインパーキングも一種の「お店」ですから、基本的にはよく目立つことが必要です。
奥まって目に付かないところは、認知されるまで相当時間がかかります。
その間、収支的に精神的に我慢できるのか否か、なのです。

まわりに商業施設のようなものが何にもなくても、大型マンションの近くは、それなりに需要があるようです。
昼間は住民のほかに、工事車両の利用が考えられます。
また夜間の駐車もまずまず期待できるようです。
人の出入りが多い割には、駐車場の施設が整っていない公的施設などもコインパーキングの需要は大きいと言えるでしょう。

普通の住宅地でもコインパーキングがいけるとしたら、一挙に応用範囲が広がります。
住宅地は駅前や商業地ほど、地価は高くありません。
住宅地での適地判断の目利きが出来れば、ひじょうに面白い展開が可能となります。
今後一番求めらる「目利き力」ではないでしょうか。

コインパーキングは一種のロボットです。
最初に投下資本さえ投入すれば、あとは24時間働いてくれます。
また最初に設置の判断さえすれば、あとはすべてアウトソーシングが可能です。
投資対象としても、賃貸住宅以上に魅力的です。
いずれ遠からず、コインパーキング業界においても個人投資家が出てくるでしょうし、「ワンルーム投資をするぐらいならコインパーキングに投資しよう」というサラリーマンの動きも起こってくるように思います。
いずれにしても最も大切なのは「目利き力」。
プロとしてしっかりとした「目利き力」を養っていきたいと思うのです。

本格的なコインパーキングの歴史は、わずかここ10年から、せいぜい15年ほど。
パソコンと同級生ぐらいです。
今のところパソコンほど大きなインパクトや広がりはありませんが、コインパーキングだってビジネスとしての潜在能力は侮れないものがあります。
各地に点在するコインパーキングをネットワークし、何か別のものに活用する第2ステージも用意されているような気もするのです。

何せ歴史の浅いビジネスなので、本気で頑張れば、あっという間に「最先端の権威」になれる可能性だってあります。
例えば弁護士の世界で頭角を現すのは、並大抵ではありませんが、コインパーキングの世界なら比較的簡単。
サッカーでインターハイに出場するのは大変でも、競歩砲丸投げなら競争相手が少ないというのと同じです。
同じやるならそのビジネスのトップレベルで活躍したいという個人的な願望も、コインパーキング事業ならあっさり許してもらえそうです。
そういう意味でも、コインパーキング事業には夢がいっぱい詰まっていると思えてならないのです。