私は不動産業界しか知らないのですが、若い頃から「この人はスゴイ!」という人を何人も見てきました。
それも年上の人たちではなく、ほぼ同世代の人たちです。
その人たちの中から5,6人が上場しました。
この人たちには共通点があり、それは誰もが「途轍もなく仕事ができる」ということです。
多くの起業家にとって、上場というのは一つの目標でもあり、またロマンでもあります。
で、上場した人たちがどうなったかというと、みんな結構「四苦八苦」しているのです。
会社を上場したからと言って、決して安泰ではないのですね、これが。
特にリーマンショックの時などは、これらの上場会社は軒並み債務超過に陥っていました。
私の経営上の師匠も、自転車での行商から始めて、会社を一部上場にまで持っていった方ですが、その方いわく「上場なんて、できればしない方がいい」とのこと。
じゃあ、なぜ上場したのかというと、先行投資で全国に店舗をつくってきたので、借入れを減らしたり、組織を整えたりするためにも、上場せざるを得なかったからだそうです。
ある経営者など、会社を一度上場させておきながら、株式総会で一般株主から文句を言われるのに腹を立て、上場を廃止してしまった例もあります。
他人の会社の株主になっているあたりが一番気楽で、自分の会社を上場させてしまった暁には、私など夜もゆっくり寝られないかもしれません。