街を歩く人を観察していると、老人は体が前に傾き、姿勢が悪くなっています。
早く歩こうとすると、余計に前のめりになり、ますます老人っぽくなります。
ゆっくり歩いてもいいから、ピンと背筋を伸ばすほうが、余程かっこいいということがわかります。
「姿勢を正す」というよりは「腰骨を立てる」という気持ちでいた方が、正しい姿勢になりやすいようです。
腰骨を立てる意識だけで、3~5歳ほど実年齢より若くなるようにも思います。
私は毎朝、道に落ちているゴミを拾いながら、ワンちゃんと散歩しています。
そのときに腰をかがめるのではなく、ひざを曲げるほうが、体の動きとしてはずっと合理的だということに最近気づきました。
おしりを後ろに引いたスクワット的な形にすれば、もっといいように思います。
古武道の甲野善紀さんの本を読むと、年を重ねるごとに体がどんどん進化しているようです。
若い頃にどうしてもできなかった技が、アッサリとできるようになったり、古武道を他のスポーツや介護に活用したりするなんて発想も「老成力」ならではでないかと思います。
年いけばいくほど体が進化していくなんて素晴らしいことだし、頭だっていくらでも進化するのだと思います。
ある本を読んでいると、思い切って超高級なベッドを買ってみたら、一挙に良質な睡眠がとれるようになったと書いてありました。
私もさっそく真似したのですが、確かにすぐに元が取れる「投資」だと実感しました。
ついでにカーテンを遮光性の上等なものに変えたのですが、光だけでなく、音も遮(さえぎ)り、また部屋を寒さからも守ってくれることを知りました。
ちょっとした工夫で、いくらでも生活がよくなっていくようです。