不動産を育てる

私の1週間の動きは、コインパーキングの集金を中心に動いています。
週のうち2日間をかけて回るのですが、すべての集金が終わると1週間が終わったような気がします。
毎週1回必ず運営中のコインパーキングを回るので、自分の目でチェックできるのが大きなメリットです。
もし集金をアウトソーシングしてしまうと、コインパーキングへの愛着が消えてしまうように思います。

利益やキャッシュはとても大事だと思っていますが(要はお金が大好き)、口先だけの仕事や銭勘定だけの仕事はあまりやりたくありません。
愛着を持ってコインパーキングに接していきたいと、本音で思っています。
収益不動産は愛情を持って育てていくべきだと思うし、そうするととても楽しいのです。
園芸家が植物を育てるのと同じです。

そうするとキャピタルゲインを狙うやり方よりも、どうしてもインカムゲインを求めるビジネスモデルになります。
キャピタルゲイン狙いだと、最初から売ることを前提に購入したり所有したりするわけで「不動産をジックリ育てる」という気持ちにはなりにくいと思うのです。

当社のコインパーキングはすべて宝塚市内にあります。
自分が住んでいる街でもあるし、繁盛するコインパーキングになるには、街の繁栄が不可欠なのです。
街の繁栄や発展なしにコインパーキングだけが繁盛するなんてことはあり得ないのです。
従って、ごく自然に「宝塚の街応援団」になってしまいます。

「きれいなコインパーキングは街の味方、汚いコインパーキングは街の敵」といった発想も、そんな考え方から出てくるわけです。
もし全国各地でバラバラにコインパーキングを持っているとしたら、コインパーキングは単に「収益を生み出す物件」や「一種の金融商品」としての意識しか生まれないのではないかと思います。

良い立地のコインパーキング用地があれば、今後も増やしていきたい気持ちは当然あります。
が、コインパーキング以外の「次の一手」も探し続けています。
それがどんな商品になるのかは今のところ全く未定なのですが、それ自体は何も宝塚にはこだわってはいません。
何なら海外でもいいのです。

当社のような小さな会社のメリットは、焦って次の手を打たなくていいことです。
損益分岐点が低いので、納得できるまで探すことができるのは、逆に大きな強みだと思うのです。
「足元が明るいうちに次の一手を」というのが、当面の戦略でもあります。