攻撃的ダウンサイジング

オーナーシェフが頑張り、ミシュランの星を獲得するようなお店があります。
そんなお店が超繁盛しているのに閉鎖して、また新しいお店を全く別のところでオープンする例が時たまあるのです。

それまではテーブル席もあり、従業員の人たちも何人かいたのに、新しいお店は10席以内のカウンター席で、夫婦だけで運営するというケースも少なくないのです。
むろん味もサービスも雰囲気も以前よりも下回ることはなく、顧客満足度は“むしろ”アップします。
顧客にとってのデメリットは、予約が取りにくくなることくらいではないでしょうか。
つまりダウンサイジングして、圧倒的に「より良い」お店になるというわけです。

オーナーシェフや店の大将にとっては、人の管理からも解放され、損益分岐点も下がるわけですから、伸び伸びと美味しい料理の提供だけに集中できるわけです。
また、お店は小さくなっても、利益はかえって増えるのではないかという気もするのです。

会社でも今までは大きくなることばかりが賞賛され、前年対比で売上げも利益も増大することが求められてきました。
しかしこれからは、長い間にこびりついてきた会社の垢を落とし、機能をシンプルにし「たたむ、削る、変える」手法を駆使し「減収増益」というのが正解な気がするのです。

仕事を楽しんだり、自己実現の達成を目指したりする会社でありたいと思うのです。
会社が、波長の合う大好きなお客様に、最高のパフォーマンスを提供する場でもありたいわけです。

働く仲間と、競争ではなく協力しあって、お客様の幸せや繁栄の手助けができればうれしいですね。
同じ頑張るなら、会社の事業を出来るだけ利益率の高い事業に移行させ、働く仲間と共に物心両面で豊かになりたいものです。

年2回くらいは働く仲間と一緒に海外研修にも行きたいと「虫のいい」ことを考えています。
そんな会社が日本に一つくらいあってもいいのではないかという気が、最近強くなってきたのであります。