学生時代や、あるいは社会人になってから、学業や業績が伸びなかった時は、やはり生活が乱れていたことが多かったように思います。
特に仕事は「怠惰」なときも「頑張りすぎ」のときも生活が乱れます。
それは体型にも表れ、なまくらな生活をしてブクブクと太ったり、また働き過ぎてストレスを抱えているときも肥満体になったりすることが少なくありません。
私の観察だと「時間に遅れだす」という現象が現れた時は、かなり末期的で危険な状態であることが多かったように思います。
逆に時間にルーズな人からは、一目散に逃げだすというのが正解だと思います。
「生活を正す」というのは、ひょっとしたら人間にとって一番大事なことなのかもしれません。
勤務体系にもよるので一概には言えないのですが、朝型人間の方が夜型人間よりも間違いのない人生を送っているように思います。
勤勉という一本の筋を貫く人生は輝いているし、分相応をわきまえた生き方も危なっかしさがありません。
若い頃はちょっとうまくいきだすと調子に乗って、イケイケドンドンになりがちです。
たいていは途中で挫折するのですが、そうでない場合、年を重ねるごとに(年齢相応に)拡張した仕事や事業をうまく縮小していかなければなりません。
後継者にうまくバトンタッチできるときはラッキーですが、そうでない場合は縮小か事業売却が正解ということになります。
私の経験では(不思議なことに)会社を小さくしたり、事業を縮小したほうが、手元に残るキャッシュフローが多くなったりするのです。
何百年も続く老舗企業を研究すると、時代によって事業を大きくしたり小さくしたりしているそうです。
経営は環境適応業と言われますが、環境だけでなく、経営者自身のそれなりの「能力適用業」でもあるのかもしれません。
カリスマ経営者にも、凡庸な経営者にも、それぞれに分相応の経営というのがあるのだと思うのです。