自社所有の立体駐車場を経営し、それで「メシを食ってきた(本人談)」知人がいます。
ところがここ10年ほどの間に、新しいクルマが段々と「長く」また「高く」なってきて、立体駐車場に収まりづらくなってきました。
同じ車種でも10センチ以上長くなっているケースも珍しくなく、またSUVなど、そもそも高さの次元が違うものが流行っています。
立体駐車場の改装か建て替えかは忘れたのですが、知人が見積もりを取ったら8,000万円とのこと。
前回、立体駐車場を建てたときの借入れの返済がようやく終わりかかってきたころに、またイチから借入れをしなければいけません。
しかも本人は70歳で、年齢的に言ってもちょっとムリがあります。
仮に新しい立体駐車場ができたとしても、今の駐車料金では採算が合わないとのことです。
分譲マンションの2段式の駐車場でも、前よりも寸法が大きくなった新車や、SUVを購入できないといった不具合が生じているようです。
今後、マンションの老朽化だけでなく、駐車場の不適合化といった問題も、けっこう深刻になっていくのではないかと推測されます。
自走式の立体駐車場のメーカーの担当者と話したことがあるのですが、必要な敷地面積は300坪とのこと。
それより小さいと、採算に合わないのだそうです。
駐車場に適した場所で、300坪もの土地を探すのは至難の業(わざ)です。
しかも今は建築費が高騰しており、ますます立体駐車場運営は難しいようです。