トルストイが「幸せな家庭は皆一様に幸せだが、不幸な家庭はさまざまに不幸だ」といったことを書いています。
あるとき「健康はみんな同じように健康だけど、病気には様々な症状があり病名がある」とハッと気がついたことがあります。
ある経営コンサルタントが次のようなことを本に書いていました。
「成功している会社にはいろんなパターンの成功例があるが、その成功の秘訣を他社が真似してもなかなかうまくいかないことが多い。
しかし失敗する会社には共通の失敗原因があり、それを未然に防ぐ方が簡単だ」とのことです。
これは私の経験からも納得できることでした。
中小企業の場合「トップの能力がすべて」とは言わずとも、業績の9割以上の要因を占めます。
放漫経営は論外ですが、ほぼ全員のトップが懸命に頑張っているはずです。
しかしながら優秀な人とそうでない人とでは、やっぱり差がつくのです。
また優秀な人が成功し続けるかと言えば、これまたそうでもないことが多く、まこと経営は難しいと言わざるを得ません。
失敗の根本的原因は慢心、油断、驕りに尽きると思います。
その兆候は「時間にルーズになる」や「服装や環境の乱れ」などに出てきます。
会社存続に一番大事なのはキャッシュであって、売上ではないというのは経営の基本ですが、経営者が勉強不足だと、そんなことも分からないのです。