私も「街の不動産屋」で長い間頑張ってきたのですが、毎月ゼロからスタートするビジネスだけだと、収益も気持ちも安定しません。
既存の事業をストックビジネス化するか、あるいはストックビジネス部門を新しくつくりあげるか、または収益不動産などのストック物件を所有するといったことが必要になってくると思うのです。
事業のストックビジネス化や、ストックビジネス部門の創設などは、よほど優れた能力の経営者でないとなかなか難しいようにも思います。
私の場合はアッサリと既存の事業から撤退し、収益不動産の確保の方向に向かいました。
と言うか、それまで長い時間をかけて収益不動産を所有してきたので、既存の事業から撤退できたわけです。
と、簡単に書きましたが、撤退には物凄い勇気と決断力が必要だったことは言うまでもありません。
収益物件に稼いでもらうしか手がないのに、本体の固定費が高いままではキャッシュがダダ洩れになってしまいます。
それを抑えるためにも「小さな本体」が必要になってくるわけです。
すべての面でダウンサイジングしなければなりません。
もし経営者が見え張りだったら、このダウンサイジングは絶対に成功しません。
幸い私は「見栄」を過去に捨ててきたので障害はありませんでした。
地域密着型の不動産屋だったので、街中に当社の看板があったのですが、それらが一挙になくなり、ひょっとしたら「あの会社は倒産した」と思われているかもしれません。