不動産業を営んでいる知人が「売買仲介業で頑張ってきたけれど、ある時ハッと『何も蓄積できていない』ことに気がつき愕然とした」とのことです。
確かに今月契約をいっぱいあげたとしても、来月はまたゼロからのスタートとなります。
こんなことを繰り返していては、いつまでたっても安定した状態にはなりません。
その点、賃貸管理はストックビジネスです。
管理物件さえ確保していれば、毎月「管理手数料」や「賃貸仲介手数料」が計算できます。
ただし賃貸管理には「人手がかかる」と「クレームが多い」の傾向があり、なかなか大変なのです。
賃貸オーナー業はストックビジネスで、管理を任せれば人手もかかりません。
しかしながら賃貸オーナー業には資金が必要で、そのための借入れをいかに少なくするかがリスク回避のポイントではないかと思います。
結局のところ「汗水たらしてストックビジネスの元をつくる」ということに尽きるようです。
仮に不動産投資がうまくいっても、自分が働くことをやめては意味がないと思うのです。
働くというのは究極の自己実現だし、不動産収益に頼ってブラブラしている父親の背中を見て、子供がちゃんと育つかと言えば、決してそうではないように思えるのです。
きっと別の問題が生じるはずです。
私が数十年かけて出した答が「自分も働き、不動産にも働いてもらう」であります。
これなら傍(はた)から見ても健全だし、リスクもほとんどありません。
仕事を「余裕をもって」エンジョイできる幸せは、何物にも代えがたいものだと思うのです。