小さな町工場を一代で上場企業にまで持っていった人の座右の銘が「分相応の経営」でした。
ある個人投資家は「身の丈投資」がモットーです。
自分の能力や状態をわきまえ、まわりの環境や時代の変化をシッカリと捉え、それに合った経営や投資を行っていくのが極めて重要なのだと思います。
ちょっと話がズレますが、人間は「ありのままの自分」でいると必ず幸せになるようにできており、神社へ行くと余計なものを削ぎ落すことができるとの話を読んだことがあります。
私も身に覚えがあるのですが、事業に見栄を持ち込むと間違いなく失敗します。
ムリをすると一時は良くても長続きしません。
孫子の兵法のエッセンスは「戦わずして勝つ」です。
戦わずして勝てるように、普段からしっかり準備しておくというのが、経営の神髄なのかもしれません。
30代の頃は「勢いだけ」で事態がドンドンいい方向に展開していくということがあるのですが(そのあと落とし穴が待っていることもよくある話です)、年を取るとそういうわけにはいきません。
私は年齢を重ねるごとに体調がよくなっているし、頭もクリアになっていく感があるのですが、普通に考えれば老いはリスクです。
うまくダウンサイジングしていくというのが、人生100年時代の知恵。
家もクルマもダウンサイズしていくのが正解かもしれず、ついでに会社も事業もダウンサイズするのがゼッタイ正解だと思うのです。
ムリして元の大きさのままで続けていると、どこかでポキッと折れ、何もかもダメになるように感じるのです。