真の「顧客第一主義」

飲食業のコンサルタントの話です。

 

「高級なワインを値段を気にせず飲む顧客は限られているし、せこくクレームばかり言ってくる顧客も限られている。

 

ならばいかにいい顧客をお店に取り込んでいくかが一番のポイント」ということです。

 

ビジネスは顧客がいないと絶対に成り立ちません。

 

ならばその顧客を選びたいと思うのです。

 

「お客様第一主義」という言葉があります。

 

その言葉自体は素晴らしいと思うのですが、実際にやっていこうとするとスタッフがヘトヘトになってしまうのです。

 

それに「顧客第一主義」を掲げている会社ほどガメツイことが多かったという経験もあります。

 

「顧客第一主義は正しいのだけれど、その『顧客』を選ぶべきなのだ」ということに、ある時、ふと気がつきました。

 

相性が合う、いいお客様を選び、その人たちに一生懸命サービスしていくというのが、自然で効率的で納得できる、最も幸せな仕事だと思うのです。

 

個人投資家用の不動産投資の本を読んでいると、収益物件の選び方や買い方などは書いてあっても、居住者やテナントの幸福や繁栄をいかに実現していくかなどの話は1行も出てきません。

 

きれいごとを言うつもりはないのですが、私はいつも利用者(顧客)の利便性や繁栄を考えています。

 

賃貸マンションやオフィスビルをいくつか所有している不動産会社があるのですが、その会社は「税金を払うぐらいなら入居者さんやテナントさんに還元していきたい」と、保有物件のリフォームなどへの投資資金を惜しみません。

 

そうすると、やっぱりその会社はキッチリ繫栄してしまうのです。