株式投資には「グロース株」投資と「バリュー株」投資とがあります。
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グロース株とは成長株のことで、新規公開株や新興株の中から今後飛躍する株を見出すのは、それ自体とても面白い作業かもしれません。
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私は2冊の株式投資専門の雑誌を購読したり、3人の専門家の有料アドバイスを申し込んだりしていますが、概ねすべて「今後上がる株」の銘柄選びに終始しています。
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株の値動き(チャート)のみに焦点を当てて研究している人も多く、投資先の会社の事業内容や財務状態には全然関心がないことも少なくありません。
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「そういった内容はすべて株価に織り込み済みで、今更研究する必要もなく、値動き自体を研究する方が余程儲かる」と言われると、反論の余地はありません(それがいいとか、悪いとか言っているわけではありません)。
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江戸時代からコメの相場を研究し、相場のクセを見抜いた「酒田五法」というのがあります。
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それは株にも応用でき、今でも生きている法則で、「ローソク足がこうなったら、こう動く可能性が高い」といったことが分かるのです。
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一種の統計学であり、ちょっと易に似たところがあるかもしれません。
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また、あるプロの株アドバイザーからは「2番底をつけてから、本格的に上昇するのが相場のクセ(傾向)」といったことを学びました(逆に、2番天井をつけてから、本格的に下落します)。
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が、日々の相場に一喜一憂していると、心穏やかではないのです。
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本業に気持ちが集中しないのです。
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従って私自身は「グロース株投資」を早々にギブアップしました。
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株で「勝つ」、「負ける」なんて言葉を使っている時点で、すでにギャンブルなのです。
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きれいごとを言うつもりは全くないのですが、株で「勝った」ところで、その社会的意義を見出すことができません。
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競馬で勝ったのとどう違うのでしょうか?
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配当がいい株を、貯金代わりに、少しずつ買い増していくぐらいが、本業を持っている人間にはちょうどいいのではないかと思うのです。