街の不動産屋でも、そこそこ成功したところは、次に後継者問題が控えています。
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後継者がいないと、たいていは廃業という形で終わることが少なくありません。
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M&Aが通用するレベルだといいのですが、そこまで規模も内容も伴っていないところが多いからです。
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後継者がいたらいたで、どう上手く引き継いでいくかという問題があります。
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ゼロからのスタートは本当に大変だったという創業者と、引かれたレールを引き継ぐ後継者がいるわけですが、私はその両方の気持ちが分かります。
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後継者は創業者の子どもということが圧倒的に多いわけですが、創業者と後継者の経営上の路線が違ってくると、非常に具合悪い状態になります。
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創業者が元気な間は、後継者は若手経営者の会のような活動にウツツを抜かすのも一つの手かもしれません。
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「いったん会社を継がせたなら、前代表者は朝礼には出て欲しくない。前代表者が朝礼に出ると、社員は後継者ではなく、会長(前代表者)を向いてしまう」というのは後継者の気持ちで、もっと言うなら「朝礼はもちろん、会社自体に出勤して欲しくない」というのが本音です。
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創業者はずっと仕事一本で頑張ってきて、当然、趣味なんかありません。
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仕事が好きで好きで、生き甲斐なのです(だから成功した)。
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「後継者が私の大事な会社をキチンと運営できるのかが心配」というのは創業者のほうの本音です。
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ある創業者は既に事業承継後なのに、朝7時に出社します。
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また、ある創業者は事務所とは別にプレハブの会長室を作ったそうです。
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当然、デスク、椅子、本棚等揃えたのですが、ほとんど利用せずじまいでした。
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やはり事務所には社員がいなければダメなのです。
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自分が後継者の立場でもあった人は、毎月税理士立会いのもと、創業者への事業報告の時間を取ったそうです。
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出前のお寿司を食べながら、試算表報告は15分ほど。
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あとは世間話と、戦争当時の生死をさまよった体験談を創業者から聞くことが主だったとのことです。
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でも、その時間が創業者にとっては、子供のように可愛いい会社の様子を聞ける至福のひと時で、それで安心できるというわけです。