密度の濃い生き方

ここ1,2年の毎日の時間の濃さは「我が人生最高」です。
還暦過ぎて、こういう人生が拓けてくるとは思いもしませんでした。
30代のころは手帳が予定で真っ黒になるぐらい頑張っていたのですが、それに相応する成果を得ていたとは思えません。

また実にムダが多く「やらなくてもいいこと」や「やってはいけないこと」を一生懸命やっていたようにも思います。
そのくせ「自分は超優秀」だと勘違いし、傲慢で思い上がり、そして油断していました。
こういった精神状態のあとには、必ず「まさか」のワナが控えているのです。
私も何度もそんなワナに足をすくわれました。

もし私が30代に戻れるとしたら、会社を大きくするために頑張るよりも、収益物件を増やしていく方向にエネルギーを注いでいくと思います。
あるいは株のことをもっと勉強し、インカムゲインを主体とした株式投資の礎(いしずえ)を築いていたはずです。
つまり、今と同じ方向に舵を取っていると思うのです(だから随分と遠回りをしてきました)。

商売の本質は「リピーターへの奉仕」だと今頃分かったのですが、そのことをもっと若い時に知っていたら、どれだけムダな時間や手間が省けたことでしょう。
不特定多数への1回きりの商売は、中小企業には馴染(なじ)まないのです。
また顧客を選ばなければ「益少なく、労多し」となってしまいます。

自分たちが得意とする商品やサービスを、特定のお客様に繰り返し提供するのが商売の真骨頂だと思うのです。
またその時に、できるだけ労働集約型ではないビジネスモデルを採用したいものです。
もしロボットがヒトに代われるのであれば、私はロボットの方を選びたいと思います。
経営者は「次の一手」を考えるのが仕事なのに、ヒトの管理に時間を取られていては会社は進化(変化)しないのです。

人生の後半戦に、ここまで読書と語学にかかわるとは、正直(いい意味での)想定外でした。
自分の体験で、読書量と年収とは正比例していることは薄々感じていたのですが、先日そういったデータが実際にあることを知りました。
テレビを消して本を読むだけで年収が2倍になるのだったら、どうしてそうしないのかが不思議なくらいです。

英語習得と年収も正比例しているのですが、私もまた語学を武器に新しいステージに躍り出たいと思っています。
語学は面白くて仕方なく、こんな面白いものを知らずに今まで生きてきたのが悔しいぐらいです。