私は28歳の時に不動産会社を始めているのですが「不動産業を始めよう!」とか「独立しよう!」とかいった気概は全くなく、自分の意思とは関係のない「一種の流れ」でそうなっていきました。
ただし始めたら始めたらで、徐々に本気モードになり、仕事ばかりの毎日になりました。
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「石の上にも3年」とはよく言ったもので、必死に3年間頑張ると次第に顧客も増え、段々と業績も安定してくるのです。
これは私だけでなく、まわりの経営者に聞いても、みんなそのような感想を持っているようです。
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子供たちとゆっくり遊んでやることもなく仕事ばかりで来てしまったし、倒産の危機も何度か経験しました。
同じ職場で働いていたのに、当社を退職した人たちとは完全に疎遠になったりするのはまだましな方で、中には親の仇のような関係になったりする人もいます。
何かどこかで間違ってしまった感があります。
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学生時代に今ほど勉強していたら、もっと人生が変わっていたに違いありません。
悪戦苦闘の30数年を過ごし、今たまたま余裕のある生活をしていますが、一つ間違えれば“とんでもない”方向へ行っていた可能性があります。
還暦を前にして「自分が本当にやりたかったことは勉強だ」ということに気づきました(遅すぎっ!)。
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過去のことはもう元に戻らないのだから、私は寿命の方を伸ばすことにしました。
大抵のことは30年あれば出来てしまえるはずです。
従って現役の期間をもう30年延ばすことにしたのです。
少なくとも95歳まではバリバリの現役で働こうと思っています。
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その年齢にふさわしい働き方というのがあると思うのです。
人々が生涯働く意欲を持てば、年金や介護の問題もグンとシンプルな話になります。
国が老人福祉に使うお金が減れば、増税の必要性もなくなります。
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働く人たちが一番社会に貢献しているのだから、そういった人たちがレスペクトされ一目置かれる世の中であってほしいと願っています。
働かずに権利ばかりを主張する風潮が“はびこり出す”と国の危機です。
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今後は生産人口は減っていくのですが、ロボットが活躍し出します。
その辺のバランスがどうなっていくのかを観察するのも長生きの楽しみの一つなのです。