アメリカ人の思い込みの中には「ハッピー・リタイア」というのがあるようです。
それはエリートだけの話ではなく、以前は高卒で地元の工場に勤めていると、50歳で退職しても十分に生活でき、実際にそうする人が少なくなかったとのこと。
エリートたちの中には、20代、30代に睡眠時間を削ってでも働き、40歳代でのリタイアを目指している人もいますが、ちょっと極端な生き方のようにも感じます。
ソニーの取締役をしていた人の著書を読んだことがありますが、ハッピー・リタイアしたはずのアメリカ人ビジネスマンにしばらくして会うと、みんなウツになっていたとのこと。
毎日ゴルフやパーティーでは、精神が持たなくなっていくのかもしれません。
「働く」というのは義務ではなく、人間に与えられた権利、もっと言えば「喜び」であると思うのです。
ブラック企業のようなところで働くのは苦痛ですが、本来仕事は子供にとっての遊びのようなもので、ワクワクの連続であってもおかしくないはずです。
私も中小企業の経営者をしていたのでよくわかるのですが、仕事ばかりしていると、家族のことが頭の中からスコンと抜け落ちたり、働き過ぎて体を壊したりします。
これで会社がうまく運営できていればまだいいのですが、ともすれば経営危機に陥ったり、下手すると倒産したりします。
命を削ってまで働いているのに、いったいどうなっているのかと自己嫌悪に陥ります。
若くしてのリタイアも、働き過ぎも、いわば両極端で「真理は中道にあり」ではないかと思うのです。
私は不労所得を人にも薦めますが「自分も働き、不動産にも働いてもらう」あたりが正解ではないかと思うのです。