世界経済を見てみると

株価が下がり、配当利回りが4%を超えるような銘柄が続出しています。
定期預金で0.01%の利回りを得るよりもずっと有利です。
が、株には値下がるというリスクがあります(むろん値上がりもあるのですが)。

金利が下がり過ぎ、預金をしているとマイナス金利がつくという現象が起こり始めています。
法人の預金に対し、マイナス金利を検討し始めたメガバンクも現れました。
そうするとおカネの行き先は、株に向かう可能性が高いのではないかと思われます。

昨年の夏ごろからの株の値下がりは、資源国が持っていた株を売却したことと、中国のバブル崩壊が主な原因ではないでしょうか。
原油価格が3分の1になって、国家予算が赤字に転落したアラブの資源国が、資金繰りのために保有していた株を放出し出しました。

株価を底支えしていた莫大な資金が消えていくわけですから、株価も下がるというものです。
これを外資ファンドや国内投資家の資金で補うのは間尺に合わないという気もします。
しかし原油の値下がりは日本経済にとっては絶対にプラスであるのは間違いがないので、日本の株価の動ききは少し変であります。

もう一方の中国経済のほうですが、これは「失われた20年」に入るのは確実です。
日本経済も長い長い不況が続きました(本家「失われた20年」)。
そのあいだ他国は絶好調だったのですが、リーマンショックを境にヨーロッパはPIIGSを中心に絶不調となりました。

中国経済は底堅く、少しすれば復活すると言う人がいますが、私は全然そうは思いません。
中国に進出している日本企業は1日でも1時間でも早く中国から撤退することを実行すべきだと思っています。
経済の破たんが内乱にまで発展するリスクを中国は持っているからです。

リーマンショック震源地はアメリカのはずなのに、むしろヨーロッパの方が打撃を受けています。
アメリカ自体は経済が回復してきました。
日本経済も悪くはないので、今後は日米が中心となって世界経済が回っていくはずです。

ここにきてTPPに参加したことが大きなメリットをもたらしそうです。
第2次世界大戦前の話ではありませんが、TPPが一種のブロック経済となって加盟国を守るのではないかという予感がします。
逆にAIIB加盟国にはかなり厳しい時代が待ち構えているような気がしてなりません。