大学では体育会柔道部だったので、大食漢がまわりにゴロゴロしていました。
量もすごいのですが、食べる速さが尋常ではなく、私もその影響を少なからず受けました。
またその私の影響を家族も受け、例えば幼稚園の頃の息子は、お弁当を食べる速さがクラスで一番でありました。
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社会人になっても学生時代と変わらない食生活で、消費エネルギーは少ないのに同じようなカロリーを取っていては、そりゃあ肥満になるというものです。
また胃腸の調子はずっと悪かったように思います。
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胃潰瘍で入院し、3日間断食したことがあります。
当然体重は減り、出ていたお腹も凹(へこ)みました。
せっかくスッキリしたのだからと、自然な形で昼食を抜くようになりました。
ピークに比べ8キロ減の体重が維持できています。
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若い頃は、とにかく食事の量さえ確保できていれば満足だったのですが、最近は美味しいものを食べたいという気持ちが強くなってきました。
経済的にも、時間的にも、精神的にも余裕が出てくるとグルメになるのですね。
良い本との出会いも間違いなく至高の幸福の一つだと思いますが、気の合う人たちと一流のお店で美味しい料理をいただくのも、かなりレベルの高い喜びの一つです。
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食は文化だと思います。
日本の食のレベルは相当に高く、例えば日本での中華料理が世界で一番おいしいように思います。
また和食は世界無形文化遺産の価値十分です。
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食の一般的なレベルで言うと、欧米よりもアジアのほうが上です。
またプロテスタント国とカトリック国とでは、カトリック国のほうが美味しいのです。
私は英語とドイツ語を学んでいますが、英語圏やドイツ語圏で美味しいものを食べようとする方が間違っています。
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アメリカは20世紀の覇権国であり、イギリスは19世紀の覇権国でもあります。
なのにその両国で、覇権国に相応(ふさわ)しい食の文化が発達せず、極めて貧困なレベルであるのは不思議なくらいです。
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と、まあ色々述べましたが、今回は「がんこ宝塚苑」。
個室で気の合う仲間たちと存分に中身のある会話ができました。