「景気が悪い」と言いながら、日本の失業率は5%を切っています。
バブル崩壊以前の20年間ほどは、失業率はずっと2%台だったので、それと比べると確かに悪いのですが、現在の欧米と比較するならば「超優秀」なのです。
アメリカの失業率は9%ほど。
この失業率の低下をもたらさなければ、オバマ再選は難しいと言えます。
ただしアメリカが絡(から)む戦争がどこかで起きたなら(起こしたなら)、案外あっさりオバマ再選となるのではないかという気もしております。
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アメリカの企業の業績は、決して悪くはないのです。
ということは、企業は人を多く採用しなくても、利益を上げることができる経営手法を編み出したとも言えます(例えば生産はすべて新興国に持って行くなど)。
逆に言えば「求められる人材」は引っ張りだこだけど、普通以下の能力の人は、もうあまり採用することはないということなのかもしれません。
これは最近の日本でも見られる現象で、会社が求めている人材と、職を求めている人たちとの能力のギャップが、昔よりもかなり大きくなっているのではないでしょうか。
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ヨーロッパに目を移すと、ギリシャやスペインはさすがに酷(ひど)く、失業率が25%近くになっています。
ということは4人に1人が失業者ということになります。
25歳未満の若年層だけに限ると、どちらも何と50%を超えているのです。
「若者に職がない」というのは「国に希望がない」とほとんど同じ意味です。
若年層が職を求めて南米やアジアへ向かうということも考えられます。
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ユーロ圏の中でも「勝ち組」の国の失業率は、ドイツ5.6%、オランダ5.0%、オーストリア4.0%です。
いずれもドイツ語が通じるという共通点があります(オランダはオランダ語ですが、けっこうドイツ語が通じます)。
ちなみにユーロ圏全体の失業率は約11%。
若年層だけに限ると約22%となります。
いずれにせよ、欧州の経済はかなり悪いと言わざるを得ません。
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高級車を始め、優秀な製品を誇るドイツの「一人勝ち」とよく言われます。
ドイツは第1次世界大戦、第2次世界大戦と2度にわたり欧州の覇権を得ることに失敗したのですが、まさかこんな形でヨーロッパの経済覇権を握ることになるとは思いもしなかったのではないでしょうか。
イギリスはユーロ圏に入っていないのですが、これは「入らない方がいい」というサッチャーさんの直観に従ったからに違いありません。