私は30数年間不動産業に従事しているのですが、ひと言で不動産業と言っても、さまざまな分野の仕事をしてきました。
大学を卒業し、大手の不動産会社に就職。
その時は分譲地と分譲住宅を販売していました。
大手会社の商品の販売は、買い顧客へのセールスに意識を集中するだけでよかったので、今から考えると非常に楽でした。
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28歳で独立してからは、売買仲介、賃貸仲介、ミニコミ誌の発行、賃貸管理、収益物件の売買、新築アパートの受託、駐車場の受託、定期借地権分譲、コインパーキング事業と、力を入れる分野が変化していきました(興味が移って行ったというわけです)。
業界には「売買仲介一本」という人もいると思うのですが、これはこれでスゴイことだと思います。
同じ売買仲介でも、個人対象の一般仲介と、法人や投資家対象の収益物件の仲介では、また世界が違ってきます。
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振り返ってみると、自分が興味を持って力を入れる分野は伸びてきます。
逆に興味を失うと、やはり衰退していくのです。
下手するとそこが赤字分野として残ってしまい、会社の収益の足を引っ張るという場合もあります。
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「この道一筋」というのも非常にカッコいいと思うのですが、時代の変化に応じて事業の中身を変えていくというのも、会社存続のためには極めて大切でもあります。
本を読んでいて、次の3つの条件を満たさなければ、新しい事業に取り組まないという会社があることを知りました。
その条件とは次の通りです。
①情熱が持てることだけに取り組む
②世界一になることにしか取り組まない
③収益が上がることしか取り組まない
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中小企業が行なおうとする新規事業は、社長がピンと来るもの以外は絶対に成功しません。
即ち情熱が持てるかどうか。
また同じ始めるなら世界一を目指すという心意気にはビックリしました。
せっかく「ミリオネア・マインド」を学んだのだから、どうすれば特定分野で世界一になれるかを私自身も真剣に考えてみたいと思うのです。
「収益が上がることしか取り組まない」というのも、ものすごく大事なことに違いありません。
高い利益率を見込めないものは、最初から取り組まないというのが正解なのだと思います。