「電力」の本を読みました。
これが極めて面白かったのです。
自宅の電気の先を突き詰めていくと、道端の電線、町はずれの鉄塔、その先の変電所、そしてそのもっと先の大きな発電所へとたどり着きます。
発電所で50万ボルトの電気をつくり、その電気を途中でどんどん減らしながら運んでいくわけです(これを送電ロスと呼びます)。
家で使うのは100ボルトなので、遠くで大規模な電力をつくるよりも、最初から自宅で100ボルト作ってしまった方が効率がいいのではないかという新しい考え方が出てきました。
家で100ボルトぐらいの電気をつくり、電線と家とを切り離すことを「オフグリッド」と呼びます。
が、実際、家では100ボルト使うことはあまりなく、「電気じゃないとできないこと」に絞れば、だいたい12ボルトあれば十分なのだそうです。
例えば湯を沸かすなどの作業はガスのほうが圧倒的に効率がいいので、その時は電気を使いません。
12ボルトぐらいであれば、自分で電気をつくってしまえばいいという発想が出てきます。
しかも100ボルトの電気工事には免許がいりますが、12ボルトには不要です。
著者によると、その費用は5万円ほどとのこと。
ちなみに専門業者に任す場合は、多分100万円以上とのことです。