捨てると浮かぶ その2

会社の場合は備品だけでなく、書類も捨てなけれ
ばなりません。

これだけは放っておくと溜まる一方で、担当者は
もう会社にいないのに、何の役に立つのか分から
ない書類だけが倉庫に残っているというケースは、
どこの会社でも少なくないと思うのです。

これなども、組織のトップ(たいていは社長)が
指示して”ばんばん”捨てていかないと、スタッフ
では責任が取れないので決断できないのです。

捨てる書類の期限を切り、その「賞味期限」が過ぎ
たら自動的に捨てる作業を行うことも大切です。
そうでないと、倉庫のスペースをいくら借りても
キリがありません。

当社は今まで4回引っ越していますが、その都度
山のような備品と書類を捨ててきました。
引っ越しは絶好の「モノ捨て」のチャンスでもあ
ります。

意図して定期的に引っ越しを行うというのも、
戦略として悪くないかもしれません。

引っ越しすると、新しいエネルギーが入ってくる
ように感じるし、「やる気」も満ちてきます。

備品や書類だけでなく、小売業などの場合はデッド
ストック(不良在庫)の問題が出てきます。

ファッション産業に従事している友人から聞いた
ことがあるのですが、新しい商品が出ると、最初
はパッと売れるのだけれど、そのあと「いかに
うまく損しながら処分していくか」が一番大事な
ポイントなのだそうです。

デッドストックの直訳は「死んだ在庫」です。
文字通りデッドストックからは死臭が出てくるの
です。

売店などでも、売れない商品ばかりが残ってし
まうと、店全体が“どんより”とした空気に覆(おお)
われ、そこに行っても買うのもがないという魅力
のないお店になってしまいます。