ストックビジネス

還暦過ぎてから俄然人生が面白くなってきました。
もし自分がサラリーマンで定年を迎えるような立場であれば「一体どうしているだろう?」と考えるだけでゾッとします。
小さな自分の会社を持っていることが、どれだけ行動範囲を広げ、生きがいを与えてくれるかを実感しているからです。

健康と仕事とサム・マネーを持っているなら、老後はそう怖くはありません。
会社勤めの友人たちがみんな定年を迎えるころに、私は「時間が足らない」と悲鳴を上げているのですが、考えてみればそれは幸せの塊のようなものです。

ある銀行支店長経験者の語るところによると、晩年いくら資産があっても「不幸感」が強い人の共通点は、毎月の収入がない(もしくは少ない)ことだそうです。
つまり老後にも収入が入ってくる仕組みづくりを、若い頃からやっておくべきだということなのです。

私も街の不動産屋として、売買仲介や賃貸仲介や買取り転売などをやってきました。
しかし、それらはストックビジネスではないのです。
いま当社のメインの事業はコインパーキングなのですが、これは毎月安定して収入が入ってくるストックビジネスです。
またストックビジネスは、それ自体をM&Aで売却してしまうことも可能なのです。

若い時から必死になって仕事をしてきたのですが、その場限りで儲かる事業ばかりをやってきて、積み重ねのビジネスはほとんどやってきませんでした。
ようやく今頃になり、商売は「繰返し」であり、「お得意様第一」だと気がつきました。
即ち、お得意様に繰り返し使っていただけるビジネスが一番なのです。

そんなことに還暦過ぎて気づき、さすがに「もう遅い」と思ったので、遅くないように95歳までバリバリの現役で働くことにしました。
「95歳まで」というのは、ちょっと謙虚に言っているだけで、本当は日野原重明さんのように105歳くらいまでは働こうと思っています。
105歳だと、95歳からまだ10年あるのです。
小さな自分の会社だと「老害」で人に迷惑をかける心配もありません。

毎月ゼロからスタートするのではなく、今まで累積させてきたものにプラスしていくビジネスが「ストックビジネス」。
これからはストックビジネスに特化したいと考えています。