投資先を考える

個人投資家の不動産投資と言えば「アパート」や「賃貸マンション」や「ワンルームマンション」といった印象があります。
が、最近はコインパーキングやコインランドリーへの投資も、徐々にですが増えてきているようです。
が、それらに適した物件というのが限られており、流通量も極端に少ないのではないかと思います。
コインランドリーなどは、企画運営会社に投資希望者が殺到し、100人以上がウェイティング状態だと聞いたことがあります。

当社はコインパーキングを土地から取得して運営するビジネスモデルなのですが、実際に購入できる土地は1年で1件あるかどうかぐらいです。
エリアを宝塚市内に絞っていることもあるのですが、「レインズ」(不動産業者間での物件情報システム)で毎日「売り土地」をチェックし、コインパーキング適地をやっと月に1件か2件見つかるぐらいの確率です。
実際の取得となると、もっと難しくなります。
従って、一般の個人投資家が「コインパーキング適地」を自分で見つけるのは至難の業ではないかと思います。
つまり投資用賃貸アパートなどと比べると、コインランドリーやコインパーキングは個人投資家にとっては投資機会が少なく、ハードルが高いということになります。

太陽光発電なども今や「土地付き」の利回り物件として市場に出ています。
ただしこれは不動産業界ではほとんど扱っておらず、私もよく分からない分野です。
同じようにシェアハウスも不動産業界をスルーしており、不動産店に行ってもシェアハウスの情報はありません。
シェアハウスという商品が市場に出てきたときには、既にインターネットが普及しており、インターネット上で取引が完結してしまえたからです。

不動産と株のどちらが投資先としては有利かという課題もあります。
不動産投資の最大メリットとしては、毎月一定の収入が入ってくるということが挙げられます。
が、逆に居住用などは「空室」や「滞納」といったリスクがあります。
また土地なども持っているだけで固定資産税や清掃費用(例えば草刈り代)がかかってきます。

その点、株の場合は維持管理のコストはゼロだし、むしろ保有しているだけで配当が入ってきます。
保有している株の会社の具合が悪くなり、配当がなくなったり、倒産して株券が紙くずになったりするリスクもありますが、まあ稀(まれ)なケースと言えるでしょう。
資産を不動産で持つか、あるいは株(金融商品)で持つか、もしくはそのバランスをどう取るかは、かなり重要な問題ではないかと最近思うようになりました。