自分の器を大きくしてくれるもの

自分の視野を広め、器を大きくしてくれるものが3つあります。
「人」と「本」と「旅」です。
私の場合、これらは時間の面で競合しています。
人とのお付き合いに力を入れると、本が読めません。
仕事がよくできる人は、総じて人との付き合いに時間をかけていることが多いのですが、そうすると本を読む時間が無くなります。

経営者層やトップセールスマンに多読家が少ないのは、こういった理由からです。
私の友人で、名前を言えばだれでも知っている有名企業の副社長の人がいます。
いくつもの経済団体のトップを歴任していますが、この人が「本は精々月に1冊程度」だと教えてくれたことがあります。

海外旅行だと、飛行機の中で本をむさぼり読むことができるのですが、国内のクルマ旅だと、旅行中それこそ1冊の本も読めません。
昼間は車の運転でヘトヘトなので、夜も夕食を済ませば即バタンキューとなります。
ベッドに倒れ込むように寝るのが、大体夜の8時半ごろ。
本が読めるわけがありません。

本を読むと、自分にプラスになることがいっぱい書いてあります。
中には詰まらない本に当たることもありますが、それでも1つぐらいは参考になることが書いてあるものです。
今は毎晩6〜8冊ほどの本を読んでいるのですが、読む前より読んだ後の方が明らかに「賢く」なっているのは当然でもあります。
これが毎日続くわけですから、1か月も経てば別人のように成長しているわけです。

夜に人と会うと、本を読む時間が無くなります。
従って「会う人」は選びたいわけです。
最近はあまり値打ちのない会合やパーティーに出ることを自制するようになりました。
参加したあと、凄く後悔するからです。
私の中では「人」を選ぶのか「本」を選ぶのかの葛藤が常にあるのです。

「旅」は行けば必ず勉強になります。
特に海外旅行は、行って勉強にならなかったことは1度もありません。
ならば行けば行くほどいいではないかということになりますが、やはり時間やお金の制限がネックとなります。

ヨーロッパなどへ1人旅すると、時差の関係で夜中に目が覚めることがあります。
そんな時はホテルの部屋で1人本を読みます。
そんな時に限って、心に浸み入る本と出合うことが多いのです。
そうすると観光など何もしなくても、十分に元が取れるほど満足した旅になるというわけです。