昨年、世界の大半のマスコミの予測がハズれたものに、次の2つのものがあります。
一つはイギリスのEU離脱。
もう一つはトランプ大統領の誕生です。
ブレグジット(イギリスのEU離脱)によって、EU分裂のリスクが懸念されているのですが、そのイギリス自体も分裂の危機にさらされています。
スコットランドなどがイギリスから独立するかもしれないからです。
話半分で聞いていただきたいのですが、EU残留派が多かった「ロンドン」がイギリスから独立する動きすらあるのです。
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またもやギリシャの経済危機がぶり返されようとしていますが、今はもうEU自体がそんな小さな国にイチイチ関わっておられないといった感じです。
もっと大きな懸念が出てきているからです。
フランスの極右勢力であるマリーヌ・ル・ペン(女性)が、次の大統領選挙で仮に大統領になると、フランスもEU離脱に向けて大きく動いていくはずです。
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そうなると今の形のEUはもう持ちません。
完全に瓦解するか、あるいはドイツを中心とした「大ドイツ共栄圏」が構築されるか、といったことになるのでしょう。
いずれにせよ、ヨーロッパ経済はかなり厳しい時代を迎えるのではないかと思います。
実際のところ、難民の世話までやっている余裕はないのです。
ヨーロッパ各国で極右勢力が力を持ち始めているのは、難民問題が経済や治安の足を引っ張る大きな要因になっているからです。
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中国経済は今も相当具合が悪いと思うのですが、為政者間の権力闘争が激化しているのも具合の悪さに拍車をかけています。
今の中国の状況だと、経済の崩壊が国の崩壊につながりかねません。
「国が亡びるなんて、そんなバカな」と思う人もいるかもしれませんが、実際ソ連は崩壊しました。
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私は中国もいくつかの国に分かれるのではないかと推測しています。
分裂し、かつての魏・呉・蜀のような国々ができていくかもしれません。
その過程で日本が取るべき外交政策は「大陸とは不干渉」が正解だと思うのです。
ついでに言うと「半島とも不干渉」でいくべきで、国として大陸や半島に接していてはロクなことがないのです。
むろん企業や民間同士が交流していくのは何ら問題はありません。
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ここ10年間の大胆な予測をすると、勝ち組はアメリカ・日本・ロシア・イスラエル、負け組は中国と欧州となるのではないかと思うのです。
特にアメリカはビジネスマンが大統領になりました。
これは実に画期的なことで、政治や行政の世界にビジネスマインドがもたらされ、非合理的なものが一掃される動きが世界的な潮流になるのではないかと、大いに期待しているところです。