ゆっくり動く

ギックリ腰の間、当たり前にできることができず、とにかく時間をかけて雑用をこなしていきました。
その時思ったのですが「ゆっくり動く」というのはかなり重要なことではないかということです。
むろん「ゆっくり動く」は「一つ一つを確実に行(おこな)っていく」とイコールであります。

「ゆっくり動く」よりももっと大切なことが「ゆっくり話す」です。
早く話しても相手が理解しなければ何にもなりません。
話すという行為は「相手に伝える」という役割がなければならないわけで、早口で話すのは自己満足でしかないのです。

きれいな日本語をゆっくり話すことができるだけで、その人の「格」が2段階ぐらい上がってしまいます。
映画のマイフェアレディではないですが、話し方や言葉遣いがその人自体を規定し、社会的な地位や収入まで決めてしまうことがあります。

人前で話すときでも「アガル」と早口になります。
逆に早口だとアガリやすくなるのです。
普段の会話でもゆっくり話すと場の雰囲気も落ち着いたものになります。
が、早く話そうとすると段々と興奮して来たり、パニックに陥ったりしやすいのです。

つまり言葉をコントロールできれば感情もコントロールできるというわけです。
自分の社会的ポジションをもう一段上げたい時や、これから年収を増やしていきたいと思う時は、まずはゆっくり話すことを心掛けるところから始めたらいいのかもしれません。

字もゆっくりと丁寧に書くべきです。
今の時代はパソコンがあるので、事務的な文章や長い文章はそれを使えばいいと思いますが、手書きの機会が減っているのは間違いがありません。
だからこそ手書きには値打ちがあるのです。
手書きの文章は相手の心に直接飛び込んでいきます。

なぐり書きされたローンの申込書の場合、滞納の確率が高いのだそうです。
ハガキに丁寧に住所を書くと、もうそれだけで相手に好印象を与えます。
名医はカルテに決して乱雑に記入せず、ゆっくりと丁寧に書いていくと本に書いてありました。