「早くしなければ」を捨てる

「ゆっくり動けば、すべてがうまくいく」という本を
読んだのですが、今の私にはピッタリの言葉です。

雑にするから「雑用」と言われるのですが、たと
え雑用であっても丁寧(ていねい)にユックリや
っていくと、その行為が輝いてくるのです。

掃除を雑用と思うと、とてつもなく「雑」になるの
ですが、神事だと認識すると、神さまに捧げる
仕事になるので、雑にしようがないのです。

私も30年近く鍵山流掃除道を実践しているので
自信を持って言えるのですが、ていねいな掃除を
すると心まで整ってきます。

逆に時間がなかったり、「早くしなければ」の気
持ちで焦ったりしていると、決していい掃除には
ならないし、いい心の状態にもなりません。

例えば字を書くときに、一つ書くごとに間を持た
せると、いい字が書けます。

反対に、間を置かず、早く書こうとすると乱れて
きます。

何かの作業でも、あまりに早く動いてしまうと、
心がついていきません。

ゆっくり動くと、心と体がうまく調和するので
「いい仕事」ができるのです。

「早くしなければ」を捨てると、急に一つ一つ
の動きが輝いてくることを発見しました。

クルマだって、高速で「速く走らなければ」の
思い込みを捨て、左車線をゆっくり走っていく
と、CDはよく聴けるし、安全だし、景色も楽し
めるし、いいことだらけになることを体感して
います。

「ゆっくりと、しかし続ける」人が最終的には
人生の勝者になるような気がしてなりません。