コインパーキング会社NO.1会社の株主総会 その2

駐車場ビジネスNO.1の会社の株主総会の続きです。

ガソリン代が上がっても、営業車への影響は少ないのですが、プライベートでの使用を控える傾向があります。
実際の交通量も減っており、駐車場から見た景況感で言うと、昨年の4月以降は相当悪いようです。

この会社では市場の動向に合わせ、料金設定をきめ細かく対応させ、昨年は全国で年間1万3千回もの料金変更を行ったとのこと。
コインパーキングは立地が勝負で、一度設置してしまうと後の営業努力はあまり関係がないと言えるのですが、これぐらいの努力はしなければいけないのかもしれません。

コインパーキングは土地を借りて運営しているわけですが、当然解約もあるわけです。
解約率は6〜8%とのこと。
この解約をいかに減らすかが、損益に大きな影響を持っているともいえます。
解約されやすい駐車場は、面積が大きく、地型がよく、法人が所有し、容積率が高い土地で、こういった駐車場は売却されたり、建物が建てられたりする確率が高くなります。
この会社では、解約されにくい小規模駐車場を数多く作る方針とのこと。

駐車場の需要は2,300万台あり、それに対し供給は700万台と、まだまだ圧倒的に駐車場が足らない状況と言えます。
コインパーキングの場合は200m離れると、違う需要があると言われています。
この会社の場合、コインパーキングが1万4千か所、台数にして47万台。
しかしまだまだ作っていく方針です。

前期は「増収減益」であったわけですが、その内訳は本業で34億円の増収。
全社コストアップでマイナス5億円。
50年ぶりの大雪の影響でマイナス7億円。
消費税の増税でマイナス22億円。
そのうち5億円は価格転嫁ができたのですが、あとの17億円は取り戻せませんでした。
交通量の減少が原因でマイナス25億円。
交通量の減少というのはマクロの原因で、これに対しては小手先の対応が極めて難しいと言えます。

こうしてみると消費税の増税は、予想以上に日本経済の足を引っ張った感があります。
「経済第一」が内閣の方針だったはずなのに、なぜ消費税を上げてしまったのか不思議な気もします。
が、過去最高の利益を上げている企業が続出したり、株価が上昇したりしているのも事実です。
しっかり経済の動きを観察しながら経営に力を入れていかなければいけないと、株主総会に出ながら改めて思った次第です。