経営方針発表会 その6

当社のコインパーキングにおけるビジネスモデルは「自社所有・自社運営」。
コインパーキング運営会社の多くは、営業マンを投入して、コインパーキングに適した空き地を探す競争を行っています。
当社の場合は、土地を借上げて行うコインパーキングではないので、営業担当はゼロ。
また、たとえコインパーキングの売上が下がったとしても、賃料が発生しているわけではないので、比較的どっしりと構えていることが出来ます。

コインパーキングのリスクとして、すぐ近くにライバルのコインパーキングが、突如として現れるということがあります。
新しいコインパーキングは、既存のコインパーキングの料金体系が分かっているものだから、それより安い料金設定をしてきます。
そうすると既存のコインパーキングの売上が一挙にダウン。
当社も何度も何度もそういった煮え湯を飲まされてきた経験があります。

土地借上げ方式のコインパーキングの場合は、売上の激減に対し、土地の借上げを放棄し、撤退という手があります。
土地を所有している場合は、やはり閉鎖して、土地を売却するということも考えられます。
その時に土地が納得できる価格で売却できるかどうかは市況しだいなのですが、当初から売却しやすい土地を手当てしておく必要があります。
逆に言えば、コインパーキングとして活用できる土地は、売却も比較的しやすい場所にあると言ってもいいかもしれません。

コインパーキングの使い方に新しい動きが出てきました。
一つは「パーク&ライド」。
例えば山手の住宅から駅まで車で来て、そこから電車に乗り換えるというものです。
仮に24時間最大料金が600円だとすると、月に22日出勤するとして、月に13,200円。
そうすると駅前の月極め駐車場を15,000円で借りるよりも安いわけです。

また「月極め駐車場代わり」の役割を持ったコインパーキングも登場してきたように思います。
本来なら住宅地でコインパーキングとしては商圏の弱い場所でも「月極め代わり」として設置。
大きな売り上げは期待できませんが、安定した需要が見込まれます。
売上があまり上がらない場所のため、ライバルが出てくる余地がないというのも、案外いい利点だと言えるかもしれません。