「掃除、命!」とまではいかないけれど。

モチベーションを研究している人の本を読みました。
その著者は学生時代から家庭教師をやっており「人を教える」という仕事はベテランです。
家庭教師仲間で「家がゴチャゴチャしているところの子は勉強が出来ない」という話があるとのことです。
そこでその著者は、初めての生徒のところに行った時には一緒に部屋を掃除するのだそうです。

部屋の掃除と言っても、まずはモノを捨てるところから始まります。
捨てないと、モノを移動させるだけの作業になってしまい、いくらやってもスッキリしないからです。
モノを捨てると「整理」は完了で、あとは「整頓」だけの話になり簡単なのです。

中小企業でモノを捨てることができるのは、その会社の社長だけです。
モノを捨てるには責任が発生し、その責任を持てるのは会社のトップだけだからです。
私も会社ではホイホイとモノを捨てることができるのですが、家で家族のものを捨てるわけにはいきません。
家庭不和の原因となるからです。

「整理・整頓・清掃」はすべての基本中の基本だと思うのですが、例えば清掃をどこまで徹底すればいいのかが未だによく分かりません。
私などは“ついつい”やり過ぎてしまう方で、「時間足らない病」の原因の一つは掃除に時間をかけ過ぎという一面があります。

「こんなに掃除に時間をかけ過ぎてはいけない。もう少し手を抜こう」としたことがあったのですが、それからしばらくすると仕事上で具合の悪いことが次々と起こり、まるで「掃除手抜きのたたり」のような感じでありました。
さっそく掃除を元のペースに戻したことは言うまでもありません。

いっそのこと社長である自分は一切実務をせず、掃除に徹する方がいいのではないかという極論が頭に浮かび、「そんなバカな」と思ったのですが、どうも現実はそちらの方に向かっているようです。
実務は私がやるよりも優秀なスタッフたちがやってくれる方がずっといいということにも気がつきだしました。

私の仕事は「掃除の徹底」と「明日の商品を考えること」に集中しようと思います。
あとは優秀なスタッフにお任せでいいわけです。
そう考えると気持ちが楽になります。