株のことわざ その2

株のことわざに「落下しているナイフをつかむな」というのがあります。
今まで高かった株価が値崩れしていくと、以前と比べると安いものだから、ついつい買いたい衝動に駆られます。
しかしながら、もっと安くなっていくリスクがあるのです。

バブルは1989年(平成元年)がピークだったのですが、そのあと不動産価格は下がりに下がりました。
商業地などはピークの10分の1にまでなりました。
そうすると値崩れの途中で「4割安だ。どう考えても安い!」などと買っていたら、大損しているわけです。

バブルが崩壊するエネルギーは、人間一人が支えられるようなものではけっしてありません。
前回不動産バブルが崩壊する時、私は現役の不動産プレーヤーとしてかかわっていたのですが、バブル崩壊をまるで津波のように感じたことを覚えています。

「知らないものには手を出すな」という株の言葉もあります。
自分の知らない事業や会社には投資してはいけないのです。
世界一の投資家であるウォーレン・バフェットは、ITは自分には理解できないと、最後までIT株には手を出さずに来ました。
クリントン大統領の頃にアメリカはITバブルで大いに盛り上がり、やがて崩壊しました。
ウォーレン・バフェットは、そういった動きに全く関わることなく過ごしたわけです。

個人が株を買う場合は、テレビ広告などで自分がよく知っている株を買う傾向が強いかもしれません。
ということはB to Bの会社よりもB to Cの会社の株価の方が、比較的高く買われている可能性があると言えるかもしれません。

「虫の好かぬ株は買うな」というのもあります。
株だって相性なのです。
短期間で売り買いを繰り返すのならともかく、好きでもない会社の株を長期間保有する気にはなれないはずです。
保有する銘柄の会社を応援する」もしくは「応援したい会社の株を買う」のが、精神衛生上もいいのではないかと思うのです。