資産価値のある不動産

昭和の時代までは、不動産の価格は上がりっぱなしでした。

 

1990年代のバブル崩壊の時は下がりに下がり、ピーク時の10分の1になった例もたくさんあります。

 

経済自体もインフレからデフレへと変換し、昭和と平成とでは見事なほどに真逆の様相を呈しました。

 

「地価は上がるものだ」という思い込みを捨てるのに(私も含めて)当時の不動産業界の人たちはしばらく時間がかかったのではないでしょうか。

 

その後、東京の不動産価格は「上がったり、下がったり」するようになったのですが、地方の不動産価格は“なだらかな”下がり傾向を示しています。 

 

1989年をピークとする資産バブルのあとにも、東京にはミニバブルやファンドバブルなどが起こりますが、地方にはほとんど関係がなかったように思います。

 

ただし地方でも中核都市は別で、例えば東北は仙台に、また九州は福岡に一極集中する流れが見られます。

 

あれほどダメ都市だった大阪ですら、インバウンド需要を歯切りに、万博誘致などで息を吹き返しつつあります。

 

資産としての不動産を持つのであれば、やはり値下がりしにくい地域での「それなりの物件」でなければ、限りなく価値がゼロになることを覚悟すべきかもしれません。

 

個人投資家向けに「地方のボロアパート購入」を薦める本もよく見かけますが「君子危うきに近寄らず」が正解ではないでしょうか。

 

株と同じで、ボロ株はいつまで経ってもボロ株で、配当もなく値上がりもしないのです。