市況の潮目が変わる

世界経済を揺るがしたリーマンショック2008年に起こりました。

リーマンショックが起こるまで、日本を除く海外の景気は非常によく、アメリカのみならず、欧州経済も絶好調でした。

日本は全体的な景気は良くなかったのですが、首都圏を中心に不動産価格が上昇していました(ミニバブルと呼ばれています)。

ところが2006年の夏ごろになると、表面上はともかく、実際には不動産価格は足踏み、もしくは下落傾向を見せ始めたのです。

つまりリーマンショック1年半も前に、不動産市況は「潮目が変わって」いたのです。

1989年をピークとするバブルの場合も、1989年の11月に「不動産バブルは崩壊する」と喝破した不動産専門家がいました。

しかしながら株価はまだ上昇しておりし、198912月末に史上最高値をつけました。

要は不動産市場の動向は株よりも早く動くということなのです(よほど注意して見ていなければ分かりませんが)。

私が不動産業に従事して45年ほどになります。

ひとことで言うと、昭和の時代はずっとインフレ、平成はずっとデフレでした。

その間、バブルが3回来ました。

大体15年に1度バブルが来ると思って間違いがないようです。

私も経験があるのですが、バブルは比較的乗り(参加し)やすく、そして降りるのは極めて難しいのです。

最初の1回や2回、もしくは3回や5回は成功するのですが、最後に手ひどい失敗をするのです。

最後の失敗が「致命傷」であれば即アウト、「全治3年」程度であれば、人によっては復活します。

次のバブルではプレーヤーたちはスッカリ入れ替わっており、前回の反省は引き継がれておらず、またもや「ホップ、ステップ、ジャポン(落ちる音)」なのであります。