「山高ければ谷深し」という言葉があります。
バブルの高みとその奈落の底とを体験している人は、この言葉を身に染みて感じているに違いありません。
バブル崩壊で我が社も経営危機に陥ったことがあるのですが「あれだけ儲かったお金は一体どこに消えてしまったのだ?」と本当に不思議な気持ちでした。
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私が体験したバブルは2回あります。
1回目は1989年(平成元年)をピークとしたバブル。
2回目はリーマンショック前の「ファンドバブル」です。
ひょっとしたら、このアベノミクスが3回目のバブルになるかもしれません。
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第1次世界大戦と第2次世界大戦の両方を戦った軍人は数少ないと思いますが、バブルだって両方を現役プレーヤーとして参加した人は多くはいないはずです。
私自身は1回目のバブル崩壊で「重傷」を負い、2回目の不動産バブルには参加しませんでした。
3回目が進行中かもしれませんが、極めて慎重です。
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私が昔から知っている不動産業界の知人の何人かが会社を上場させています。
その人たちの共通点は「みんな途轍(とてつ)もなく仕事ができる」。
しかしながらファンドバブルの崩壊で大きな痛手を蒙(こうむ)ったところも多く、中には倒産寸前にまで行ったところもあり「世の中何がどうなるか分からないものだなあ」という感想を(私自身は外野に身を置きながら)持ちました。
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自分自身にも好不調の波があるように、景気にも明らかに波があります。
調子がいい時には、悪くなった時のために蓄えをしておくべきなのです(松下幸之助の言う「ダム経営」)。
バブルの時には永遠に絶好調が続くような錯覚に陥ります。
しかしながら、そこで舞い上がってしまってはいけないのです。