暗記の威力

中国の歴史を勉強する時、全国統一を果たした王朝の名前を覚えてしまうのが一番手っ取り早い気がします。
それらの王朝が崩壊すると、中国各地で様々な国が擁立され、覇権を争う時代もあるのですが、それに拘(こだわ)ると歴史の流れが見えなくなってしまいます。

中国の歴史は次の通り。
「秦」・「漢」・「隋」・「唐」・「宋」・「元」・「明」・「清」・「中華民国」・「中華人民共和国」。
これだけ暗記すれば、あとは枝葉をつけていくだけで済みます。
年号の暗記も極めて大切だと思います。
本格的に中国の歴史を勉強したことはないのですが、かなり面白いのではないかと感じています。

日本には初代神武天皇以来、125名の天皇がおられるわけですが、その名前を全部暗記してから、日本史がひじょうに良く理解できるようになりました。
各時代の重要事項(事件)の年号を全部暗記するところまでは、まだ行っていないのですが、これらは本気で覚えていこうと思っています。

勉強というのは、まず暗記だと思うのです。
基礎的なことが頭に入っているからこそ、次へのステップが生まれます。
歴史でも「年号の暗記など必要なく、大きな流れさえ分かっていればいい」という意見もありますが、これは反対だと思うのです。
年号を暗記するからこそ、大きな流れが分かってくるというのは、私自身の体験でもあります。

「読み・書き・算盤」や「暗記」は教育の基本だと思います。
それを等閑(なおざり)にして「応用力が大切」などと言うからおかしくなるのです。
名経営者や商売の名人たちは、実に暗算が早いのです。
数字に強いのは言うまでもありません。

経営コンサルタントだった一倉定先生の言葉です。
「経営者が『自分は数字に弱くて…』などというのは、クルマの運転手が『自分は運転が下手で…』と言っているのと同じこと」。

頭の徹底活用なくして「知的生活」はあり得ません。
頭の活用にもコツがあると思うのです。
それをデグチ・メソッドで開発できればと願っています。
もともと優秀だった空海が「虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)」を取得してから超天才になった例もあるのです。