多読こそわが命

得意の分野に特化していくというのは、仕事でも勉強でも同じで、幅広く何でもこなしていくという方法では、なかなか一流の領域には入り込めません。
例えば英語の使い手など、世の中には捨てるほどいるわけで、自分が頭一つ抜け出したいと思ったなら、ニッチのところで勝負するしかありません。
私はやるからには、やはり一流になりたいと思うのです。

80歳代から語学を学び始め、今では韓国では韓国語で、中国では中国語で講演をする磤地三郎さんのような方もおられます(専門は障害児教育)。
100歳代にしてスペイン語やロシア語も勉強されていると読んだことがあります。
この場合でも、障害児教育という専門分野をお持ちなので、それを活かしたい(もしくは広めたい)というのが新しい言語習得へのモチベーションになっているのは間違いがないと思います。

ただ漠然と語学を勉強しているだけでは、なかなか実践できるレベルにまで持って行くのは至難の業です。
学生や主婦の人が上達しにくいのは「これをやりたい」という目標が明確化されていないからだと思います。

私は「読む」に集中して、それも地政学に関連する分野に特化していきたいと考えています。
今は日本語の本を月に100冊読んでいますが、英語の本も20冊ぐらい読みたいものだと思っています。
ネイティブでも月に20冊の本を読む人は極めてまれではないかと推測しています(日本人であっても、日本語の本を月に20冊読む人はほとんど見当たらないのと同じです)。

地政学に関する分野と言えば、経済、政治、外交、軍事、歴史、地理、宗教などが考えられます。
「古代日本史」や「神道」を除いては、今読んでいる日本語の本の分野と全く同じということになります。
外国語の本だと、興味のない分野の本は、特に読めないのです。
逆に興味のある内容だと、単語も分からないのに理解できたりするから不思議です。
従って語学の前に「興味」の井戸をシッカリと掘っておこうと考えています。

英語が読めると、一挙に知識量や情報量が増えるような気がします。
『ウォールストリート・ジャーナル』や『フィナンシャル・タイムズ』などの英字新聞を読んでいても、日本の新聞には載っていないような記事によく出会います。
そんな時は“ちょっと”得したような気分にもなるし、やっぱり面白いわけです。
我が語学は「多読こそ命」といきたいものだと、今これを書いていて再確認しました。