体にいい食事法

きのうたまたま「体にいい食事」の本を2冊読んでいたのですが、全く反対のことが書かれているところがあって、そういう意味ではおもしろかったのです。
ある本は栄養士の女性が書いていて、いわゆる「朝食はキチンと取らなければいけない」とか「夜遅い食事は体によくない」とかいった、いわば「常識」の本でした。
もう一つは100歳になられた日野原重明さんが書いた本。

日野原さんは現役の医者であり、日本を代表する優良病院の経営者でもあります。
100歳になった今でも、時どき原稿書きなどで徹夜することもあるという「怪物」でもあります。
私は95歳までバリバリの現役で頑張ると言っていたのですが、日野原先生はまさに現役の100歳。
現実に100歳のスーパーマンがいるわけですから、夢物語のような目標ではないわけです。

昔「金さん銀さん」という100歳の双子の姉妹がテレビに登場していましたが、決して悪口ではないのですが年相応にヨボヨボで、日野原先生のような100歳とは全然違いました。
日野原先生の健康本は、100歳で今でも高度な仕事をこなしている人が書いた本なので、「超」説得力があるわけです。
だれも文句の言いようがないではないですか。

日野原先生曰く「朝食は食べようと抜こうとどちらでもいい」。
あるいは「夜遅い食事がダメというなら、忙しい現代人は食べる時間がなくなってしまう」。
日野原先生の昼食は牛乳1杯とビスケット3枚なのだそうです。
それも来客が立て込んだりすると、それすら取れない日もあるとのこと。
それでいてスーパー元気。
栄養学の常識からいえば、とんでもないわけです。

けれども日野原先生のやり方を真似て私がやってみたとしても、2日と続かないと思うのです。
つまり人には人のやり方があるということ。
自分に合った食事法を実践すべきだということなのです。
鍵山秀三郎先生の影響で私は、肉は出来るだけ取らないようにしているのですが、90歳を過ぎてもカクシャクとして、大きなステーキをペロリと食べる人だっています。

私は大学の柔道部にいたのですが、よく食べる人は間違いなく柔道が強かったことを覚えています。
また年配の経営者でも健啖家はすべからず元気です。
一方、水野南北のように「少食が幸運をもたらす」と喝破する人もいれば、わが師鍵山秀三郎先生のようにベジタリアン的な食生活を好む人もいるわけです。
従って食生活は「人さまざまでいい」というのが、今回の結論ということになりました。