不動産管理業

ある先進的な不動産管理会社があります。
自社でも5,000戸ほどの賃貸管理をしているのですが、全国の不動産会社を対象として、ノウハウを提供するフランチャイズ事業も行っています。
ほとんどすべての賃貸契約を「定期借家権契約」で行っているというユニークな会社でもあります。
賃貸事業でも「管理」に特化し「仲介」は一切していなのだそうです。
ただし建築の企画は行っています。

不動産業には「宅建業法」があるのですが、今後は「管理業法」が作られる方向で進んでいるようです。
その手始めに管理会社の任意の登録が今年の年末ぐらいから始まります。
もし自社物件のみを管理運営するのであれば、「管理業法」が例え出来たとしても、その縛りからは外れるはずです。
賃貸管理に特化というのも一つの戦略ですが、もう一歩踏み込んで自社賃貸に特化という手も今後は考えられます。

いま管理業界の一番の問題は「空室対策」。
これはオーナー、業者共に頭の痛い問題です。
また異業種の大手が賃貸管理に進出する可能性もあります。
また管理物件の他社への譲渡や、管理会社のM&Aも活発になっていくかもしれません。
もし異業種大手が管理業界に進出する場合は、既存の管理会社の買収から入ってくるに違いありません。

賃貸管理会社であり、また仲介会社でもあるというのはよくあるケースです。
自社の管理物件は他社に客付けしてもらい、他社の管理物件の客付けしていることも少なくありません。
賃貸を探している顧客に、幅広い品ぞろえの中から選んでもらうというメリットもあるのですが、経営的にはやはり自社の管理物件を自社で客付けするのが一番効率がいいわけです。

いま不動産会社は全国で125,000社あります。
その中で常に勉強し、先進的な動きを見せているのはほんの一握り。
願わくば当社もその中に入りたいものです。