ドル安 円高

ドル札がどしどし刷られ、それを手にした人たちは、一時は潤ったように見えるかもしれません。
しかし、あまりにたくさんドルがあふれてしまうと、今度はドルの値打ちが下がってしまうわけです。
それは為替相場でのドルの下落という形で現れます。
つまりドルへの信認低下(逆に言えば円高は円への信頼が増したということなので、どうして政府やマスコミが「円高」の足を引っ張ろうとするのかがよく分かりません)。

アメリカ政府は、景気対策として輸出を伸ばすため、ドル安を容認しています。
ユーロはギリシャなどの不安要因をはらんでいるため、ユーロ安傾向。
中国の元などは問題外。
従って相対的に円やスイスフラン、もしくは金(きん)の人気が高くなっているのです。
一番気になる日本の輸出企業の業績ですが、円高になったからと言って、必ずしも悪くなってはいないのです。

トヨタパナソニックも“そこそこ”の利益を上げています(ほかの企業はあまり知らないので、この2社しか例に挙げていませんが、他社もそんな感じではないかと思います)。
円が79円になった1995年は、円高懸念とは裏腹に、上場企業の業績は物すごく良かったという記憶があります。
今回も円高が着々と進んでいるのですが、はたして次の企業決算はどうなるのかを、実は非常に楽しみにして待っております。

2011年3月期の上場企業の業績予測が49%増になると日経新聞に出ていました。
特に「収益のけん引役は電機と自動車」だということで、これらは正に輸出企業そのものではないでしょうか。
私が知っている、2部上場の自動車部品製造会社も、先日の決算で過去最高益を出しました。