世界に通用する超優秀な家内起業

知的活動に没頭する長期休暇のはずが、なかなかその時間が取れないのが不思議です。
きのうは妻とジョーシンコーナンへ行きました。
妻と一緒に買い物するなんて何年ぶりかです(“新居効果”の一つと言っていいかもしれません)。
あとは引越し後の様々な整理や雑用。
これで一日が過ぎてしまいました。

ようやく落ち着き書斎に入ったのが夜の10時前。
ここからやっと待望の読書で、寝たのが夜中の2時半。
いつもならもう少しで起きる時間です(朝3時に目覚ましをかけています)。
普段なら仕事もして、同じぐらいの本も読んでいます。
整理作業というのは相当に時間がかかるシロモノなのでしょう。
私よりも少し前に引越しした人が「引越してからも、いっぱい捨てるものが出てくる」とのことでしたが、全くその通りです。

『正直者はバカをみない』(石積忠夫・ダイヤモンド社・1,600円)を読みました。
「見本市ビジネス」に取り組んできた人の本です。
私も「賃貸住宅フェア」などに出かけることがありますが、こういったイベント(見本市)専門にやっている会社があることに驚きました。
例えば「賃貸住宅フェア」は「週刊全国賃貸住宅新聞」という業界紙が行なっています。
これはこれで納得。
しかしそれとは違い、この本の著者の会社は、国際宝飾展やメガネ展、ブックフェア、医療品や機械部品展など、自らが主体となって様々な業界の見本市を開催していっているのです。

この本を読んでいて、まことに唐突なのですが、わが社のコンセプトが浮かんできました。
「世界に通用する超優秀な家内企業」というものです。
「超優秀な家内企業」のコンセプトは、以前からイメージとしてあったのですが、それに「世界に通用する」が加わりました。
もうこれからは「世界に通用する」仕事をしていかないと、面白くないと思うのです。
狭い地域で競合他社と競争ばかりしていても、あまり意味がないように感じてきました。

ここ1,2年、会社の方向を変え、他社と競合しなければいけない分野からの撤退を図っています。
他社と競合しないビジネスモデルもこしらえてきたつもりです。
しかし世界に通用するビジネスモデルかといえば、そうでもない。
「地球は丸い」は近世以降の常識ですが、インターネット以降は「地球はフラット」なのです。
インターネットは500年に一度の人類の大革命。
この大革命の時代に自分たちが生きている僥倖(ぎょうこう)。

不動産業は基本的には「地べた」が必要。
これとインターネットがどう絡(から)んでくるのか?
頭の中ではまだイメージが熟成していません。
わが社は創業63年目になりますが、私が経営しだして27年目。
少なくとも私が社長の間の大半は「会社をいかに維持していくか」だけで、汲々していました。
経営の基盤が整い、損益分岐点も低くなった今、新しいコンセプトの「世界に通用する超優秀な家内企業」に人生の後半戦を賭けてみたいと思うのです。