できる男たち

いま日本経済新聞アラン・グリーンスパンの自叙伝が載っています。
グリーンスパンは前アメリFRB議長。
FRBアメリカの中央銀行
日本で言えば「日銀総裁」と言ったところでしょうか。
日経の「私の履歴書」は、興味を持って毎回読む人物と、全然読まない人物とがいます。
いま連載中のアラン・グリーンスパンは面白いですね。
毎回楽しみにしています。

グリーンスパンは統計書の類(たぐい)を徹底的に読んできたそうです。
また、一つの産業を調べるのに、その製造方法まで調べたとか。
ここまでやって真のプロになれるのですね。
ものすごく刺激を受けました。
是川銀蔵も2年間図書館に通い、経済の動きを研究した時期があります。
真のプロは直感だけでなく、その根底に知的な裏づけがあるのですね。

サブプライムローンの問題を始め、今後世界の経済がどう動いていくかが、よく分かりません。
でも分かる手がかりもあるはずです。
増田俊男さんは「資本の意思」をじっと考えるのだそうです。
そうすると経済がどちらの方へ向かおうとしているのかが、自ずと理解できるようになるようです。

今年の経営方針発表会では「世界に通用する超優秀な家内企業」というテーマを上げました。
ちょっとヨソで言うのは気恥ずかしいぐらいの大それたテーマですが、内心大まじめなのです。
「世界に通用する超優秀な家内企業」になるためには、少々セールスが上手かったり、小金を持っていたりするだけでは不十分。
やはりシュンペータの言うイノベーションがどうしても不可欠です。
そのためには分厚い知恵が必要。
その知恵は「莫大な知的貯蔵」によって支えられているわけです。

渡部昇一先生のご本はインスピレーションによって書かれているようなところもあるのですが、そればかりでは知恵は枯渇します。
やはりその根底には「莫大な知的貯蔵」。
私より3つも年下なのに、400冊もの本を出している大川隆法さんは、宗教家としてのインスピレーションだけで書いてきたのかと思っていたら、その蔵書は10万冊だそうです。

自分がやっていかなければいけないことは、大体分かってきました。
あとはその時間を生み出す工夫をするだけ。
人が何と言おうと(特に妻が何と言おうと)、圧倒的な仕事をやっていくのみです。