知識と知恵と智恵

ジニ係数というのは貧富の差を表す経済指標なのですが、「知的ジニ係数」というのがあってもおかしくないのではないかと思うのです。
アメリカなどは少数のエリートはズバ抜けて知的レベルが高いのですが、一般大衆はそんなに優秀ではないように感じます。
対して日本は膨大な中間層がいて、全体的なレベルは世界でもかなり高い方ではないかと思います。

知的レベルが高く教養もある人は、あまりキレないのです。
生まれ持った性格というよりも、後世の精進がその人を変えていきます。
そういった意味でも知的レベルが高いほうが、いい人生が送れる確率がグンと高くなるように思うのです。

勉強ができても「地頭(じあたま)」の悪い人はいっぱいいます。
仕事ができるのに、お金が身につかない人がいるのと同じです。
私は「知識」と「知恵」と「智恵」を分けて考えています。

「知識」は人の話やテレビからも得られるし、本からも得られます。
時間対効率という意味では、読書に勝るものはないと感じています。
「知恵」は経験や、当たり前の話ですが「考えること」によって得られます。
先人の知恵を読書で得るのは、かなり効率的でもあります。
「賢人は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」という言葉がありますが、先人たちがやってきたことを学ぶと知恵の蓄積ができていくのだと思います。

「智恵」は単に知的努力だけでは得られない、インスピレーションを含んだものです。
なぜかいつも良い方向に向かって人生を歩んでいる人がいます。
「幸せIQ」とでも名付けたらいいのかもしれませんが、そういう人は頭の中に北極星のようなものがあり、常に正しい方向に歩むことができるのです。

私自身は「知識」と「知恵」は本を読むことによって得たいと思っています。
「智恵」のほうは伊勢神宮に毎月行っているので、天照大神(アマテラスおおみかみ)からお借りしようと思っています。
月参りをしているからといって、インスピレーションをバンバン頂けるということは全くないのですが、重大な岐路に立った時は自ずと正しい道へ導いていただけるような気がしてならないのです。