ビートとの2人きり生活に突入

ある事情でビートとの2人だけの生活に突入しました。
そうでなくても時間がないのに一体どうなっていくのか、やや心配なところはあるのですが、案外気楽な生活になるかもしれません。
今パソコンに向かっている後ろでビートが寝ているのですが、ビートがいるだけで心が癒されます。

昨年までは仕事に追いまくられていました。
95歳までバリバリの現役で働こうと思っているので、毎日のペースはゆっくりと倦まず弛まず(うまずたゆまず)やっていきたいと考えています。
自分が目指しているペースに段々と近づいてきているようにも思います。

生涯働いていこうと思っているので、ハッピーリタイアはなく、ハッピーワークを貫いていくわけです。
アメリカの金融エリートのようにハッピーリタイアなんかするとウツに陥るのが関の山なのです。
火曜日・水曜日を会社の連休の定休日にしたのですが、これは自分の知的生活的には大正解でした。

2日間のまとまった時間を取ることで、思いっきり仕事と勉強が出来るのです。
時間をぶつ切りにしないで活用すると、やはりそれに相応(ふさわ)しい仕事ができるようです。
ローマ人の物語』は女性作家の塩野七生さんが書かれた15巻にも及ぶ大作ですが、塩野七生さんは朝起きたら4,5時間机に向かうという生活を続けてこられました。
だからこそ、これだけの素晴らしい作品が生み出されたわけです。
「これがもし塩野七生さんが大学教授だったら『やれ講義だ、やれ教授会だ』と時間が取られ、これだけの大作の名著は生まれなかっただろう」とは渡部昇一先生のお言葉。

その渡部昇一先生にとっての、一つのまとまった時間とは6時間とのこと。
6時間集中した仕事を長年続けていくと、あれだけの名著が生み出されてくるということなのでしょう。
「知的生活シリーズ」や「日本の歴史シリーズ」や、あるいは『ドイツ参謀本部』なども、そういった努力から生み出されたものに違いありません。

お二人とも経済的な安定があり、知的作業に没頭できる環境があったからこそ、素晴らしい仕事ができたわけです。
「物心ともに豊かになる」は渡部昇一先生の著書の中で貫かれている姿勢で、私も若い頃にその著書と出合い、そのおかげで自分の人生がその方向に向かったように思います。
私も知的作業に打ち込める体勢に、還暦以降はしていこうと考えています。

世界経済の今後の動きをどうしても見極めたいのです。
経済の動きを「資本の意思」と表現した人がいますが、まさにその意思が知りたいのです。
投資は資本の意思を無視しては成り立ちません。
バクチではなく、きちんとしたデータの上になりたった投資というものを研究していきたいと考えているのです。

実のところ著作も次々とモノにしたいと思っているのです。
従って人生の第3ステージは、ミクロの不動産業からマクロの経済への移行とも言えます。
会社を経営しているからには、まずは経済的な基盤を安定させ、社員の雇用を守り、しかる後に私は自分の興味ある分野の研究に没頭したいと思っているのです。