インスピレーションと読書

経営戦略上の問題で、その事業の将来像が見えず、どうしようかと迷っていた課題がありました。
いつものように伊勢神宮への月参りに行き、内宮の参道を歩いていたら「将来のことは将来でなんとかなる。いま大事なことは、全力を出してやっていくことだ」とのインスピレーションを突然いただきました。

と、同時に迷いが吹っ切れました。
将来のことを心配していても仕方がなかったのです。
いずれにせよ当社の事業の規模はそんなに大きなものではないのだから、全力でやっているうちに知恵も出るだろうし、新しい展開も生まれてくるはずです。
どういった展開になっていくのか楽しみにしながら、やるべきことを思いっきりやっていこうという気になりました。

と、まあ「今日の商品」のことで色々と考えあぐねていたわけですが、「明日の商品」の話になると俄然意欲が湧いてくるのです。
「明日の商品」は人間の能力開発の分野にかかわっていきたいと思っているのですが、このことを考えるだけで、もう既にワクワク状態。
少なくとも私自身は十分にモチベーションを得ています。

ここ3,4年、月100冊の本を読み続けてきたのですが、心の中の制約を外しただけで読書量が20%ほどアップし、今は月120冊。
が、先ほどのインスピレーションをいただいた少しあとに「この程度の読書量では不十分だ。もっと読もう!」との考えが出てきました。
これはインスピレーションが降りてきたものか、あるいは自分の考えなのかがよく分からないのですが、いずれにせよ、次元の違う読書量にまで持っていこうという気になりました。

自分が人に勝てるのが唯一「読書数」。
ランチェスター流に言うならば「ナンバーワン商品」です。
ここを磨かずしてどこを磨くのかということなのです。

「月100冊読んでいけば見えてくる世界があるはずだ」と予想し、実際読み始めたのですが、これはもう確信に変わりました。
今は夜8時半から11時半までの3時間を読書タイムとして使っているのですが、もっと工夫できると思うのです。
例えば数冊の本を並行して読んでいけば、より集中して読んでいけるのではないかと感じています。

また読書時間も夜だけでなく、ほかにも取れないか考えてみたいと思います。
読書は「明日の商品」と密接につながっているので、企業で言う「研究開発」とも言えます。
研究開発なら白昼堂々と行ってもいいのではないかと、今また心の制約を外そうとしているところなのであります。