会社繁栄「掃除道」 その5

書類や備品を捨て去る作業をすると、ちょっとしたお店やオフィスで、軽トラック1台分ぐらいのゴミはあっさり出てきます。
以前私が本気で取り組んだときは、4tトラック1台分のゴミが出ました。
会社のどこにこんなにたくさんのモノが置いてあったのかというぐらい大量のゴミが出るのが普通です。

捨て去る作業をすると、実にスッキリするし、後にはゆったりとした空間が生まれ、気持ちがいいこと保証済みです。
しかしながら捨て去る作業をすると、ものすごく疲れるのです。
体の芯から疲れるといった表現がピッタリで、これはたぶん「捨てられるモノ」の恨みが多少関係しているのではないかと思うことがあります。
が、それをも超えて決断するのがトップの務めだと思うのです。

床が見えるスペースの割合が多いほど、ぜいたくな空間となります。
会社でも家庭でも、余計なモノがいっぱいのところは床があまり見えないのです。
捨て去る作業は、汚れてもいい服装をして、半日ぐらい時間をとって行わなければなりません。
たぶん会社で一番大事な時間でもあるので、この時間をケチってはいけないのです(しかも頻繁にするわけではないのですから)。

捨て去る作業をしていると、モノを処分したあとのスペースがドロドロになっていることがしょっちゅうです。
この汚れが会社にさまざまな災いを呼んでいたのだなと気がつくのです。
「商売繁盛、家内安全」を願うなら、この汚れを拭き取る作業はご利益抜群です。
理屈でなく、やってみたら本当にすぐに分かります。

私はそんなに多くの服を持っているわけではないのですが、それでも長年たくさんの服がたまってきます。
1年間着なかった服を、もう一度着るということはまずないのではないでしょうか。
思い切って処分すれば、本当に着る服だけが手元に残ります。
靴だって10足ぐらいあったものを、3足だけ残してあとはすべて処分。
そして残った3足をピカピカに磨いているというわけです。
会社でも同じようなことをすればいいのではないでしょうか。