今年の手綱

株価が下がっています。
株が下がると、株に向かっていた資金が不動産の方に回るかと言えば、そんなことはなく、不動産価格もまた下落傾向となります。
ここ数年は首都圏を中心に不動産バブルが吹き荒れ、1年で地価が4倍になったなどという話を聞いたりしました。
今回のバブルの主役はファンド。
そのファンドの勢いがなくなってきました。

世界的にはサブプライム問題があります。
日本は「不動産バブル崩壊先進国」なのでよく分かるのですが、一度不動産価格が逆(下)の方を向いて走り出すと、底が見えなくなるのです。
サブプライム問題でも、アメリカの銀行が損を確定しようとするのですが、その都度、不動産の価格がもっと下がり、結局あとから後から損が出てきてしまうのです。
損が確定できない状態を、投資家は一番嫌います。
だからますます株が下がる…

東京のオフィスビルや一等地はバブルが来ましたが、わが宝塚にはバブルは来なかったように思います。
でも駅近の土地が坪100万円を超えたのは、やっぱりバブルが影響していたのかもしれません。
で、ファンドバブルが崩壊した今、宝塚の不動産市況はどういう動きをしていくのでしょうか?

考え方の鍵は「投資」か「実需」かです。
投資の資金が入ったと思われるところは値下がりするし、実需のみで動いた地域や物件は、ほとんどバブル崩壊の影響を受けないように思います。
従って宝塚の不動産市場には大きな変化はなし。
ただし心理的な影響で、新築分譲マンションの販売などには、多少陰りが出るかもしれません。

前回のバブル崩壊の影響で、海外投資には“おっかなびっくり”になった日本の銀行は、そのおかげでサブプライムの損失が比較的少なかったようです。
ここで銀行が経営危機などになると、またもや日本経済はガタガタになるところでした。

さて、そこでわが社はどうするのか?
やはりキャッシュポジションを高めようと思います。
現金化できるものは、どんどんしていく。
切羽詰って現金化しようとすると、予定していた金額よりも、はるかに少ない額しか手に残らないという経験を、前回のバブル崩壊ではイヤというほどしました。
今回のバブルには当社は全く乗っていないので、そういう意味では気持ちの余裕があります。
幸い借入れもゼロ。
厳しい経済状態でも耐えられるように、しっかり準備しておきたいと考えています。

キャッシュ化のほかには、やはりコストダウン。
随分とコストダウンをしてきたのですが、まだまだ出来ると思うのです。
今年中に月に100万円ずつのコストダウンが出来るように知恵を絞るのが目標です。