本を徹底的に読んでいくと、物事の本質が分かってくるような気がします。
いま一番興味があるのが「世界経済の今後の動き」。
2007年の「ノーザンロック」(イギリスの銀行)の取り付け騒ぎ以来、世界経済のことが書いてある本を見つけると、できる限り読んできました(ただし日本語の本ばかりで、来年あたり英語でも読んでいきたいと思っています)。
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2006年あたりから、調子のよかった欧米経済に何か違和感が感じられるようになりました。
日本でも「ファンドバブル」の雲行きが怪しくなってきた頃です。
2007年にはヨーロッパで、次々と具合の悪い銀行が出てきました。
そして2008年9月にリーマンショック。
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リーマンショック以降、バブル経済の崩壊が顕在化し「100年に1度の恐慌」とまで言われるようになりました。
日本での不動産バブル崩壊は、実は1989年の11月だったのですが、その時はバブル崩壊に気がついた人はまだごくごく少数でした。
日経平均株価が38,915円の最高値をつけたのが、その年の大納会(1989年12月29日)。
何でもお見通しの株価だって1〜2ヶ月のタイムラグがあったのです。
バブル崩壊が日本経済全体を覆(おお)うようになり、人々がバブル崩壊に気がついたのがその1年後。
目端(めはし)が利く人でも、バブル崩壊をハッキリと認識したのは半年後ぐらいではなかったかと思うのです。
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日本のバブル崩壊と、今回の世界同時不況の様相は非常によく似ています。
だから今後どういう道を進んでいくのかが、よく分かるのです。
日本はバブル崩壊の先進国。
もっと自信を持ってやっていけばいいのだと思います。
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一人好調だった中国経済なのですが、今すでにバブルが崩壊したと感じています。
融資が緩み、余ったおカネが不動産市場に流れ込み、実需の伴わない投機で、賃貸オフィスや賃貸マンションが空室でガラガラ。
中国での不動産投資利回りが2%を切りました。
2%切ったところで、バブルが崩壊したのは日本も同じ。
中国のバブルがいつ崩壊するかではなく、もう崩壊しているのですから、その対策を考え、実行していかなければなりません。
バブル崩壊はツナミと同じ。
目にするまでは分からないけれど、来た時はあっという間なのです。